真性多血症の診断と検査

どんな検査をするの?

真性多血症は、血液検査、骨髄検査、遺伝子検査の結果から診断されます。また、病気の状態や治療の効果を確認するため、診断後も必要に応じて各種の検査を行います。

主な検査

血液細胞(赤血球、白血球、血小板)の数を確認します。真性多血症の患者さんでは、正常の値に比べてヘモグロビン値やヘマトクリット値が高かったり、赤血球の増加がみられたりします。

※:ヘマトクリット値とは、血液に占める赤血球の割合です。

骨髄液や骨髄組織を採取して、骨髄の血液細胞の数・形や、がん細胞があるかどうかなどを調べます。診断時や、急性白血病、骨髄線維症への移行を確認するために行われることがあります。

真性多血症患者さんの95%以上にJAK2という遺伝子の変異が認められるため、採取した血液を用いて、 JAK2遺伝子変異があるかどうか、また変異の割合などを調べる場合もあります。

Column JAK2アレルバーデン値とは?

JAK2とは

JAK2は、骨髄で造血幹細胞から血液細胞が造られる際に重要なはたらきをする分子です。JAK2遺伝子に変異がある場合、血液細胞を増やす命令が発信され続け、その結果、赤血球や血小板、白血球が異常に増えてしまいます。

JAK2アレルバーデン値

JAK2遺伝子全体の中で、変異した遺伝子がどのくらいあるかの割合を示したものが「JAK2アレルバーデン値」です。
アレルバーデン値が高いと血栓症、出血などの合併症の発症頻度や骨髄線維症、白血病への移行頻度が高いという研究結果があります。
現在、アレルバーデン値の測定は診断時に1回(保険適用)、あるいは、一部の施設で研究を目的として検査が行われています。