ベスレミは、体内で造られるたんぱく質である「インターフェロン」を人工的に作製し、投与するお薬(インターフェロン製剤)です。
インターフェロンは、体内ではウイルスや腫瘍細胞などの異物に対して産生され、その増殖を抑えたり、免疫機能を活性化したりすることで病気を防ぐはたらきを持ちます。
インターフェロンにはアルファ、ベータ、ガンマなどといったさまざまな種類があり、それぞれはたらきも異なります。ベスレミは、このうちインターフェロン アルファを使ったお薬の一つです。
「ペグ(PEG)」とはポリエチレングリコールという化学物質の略称で、医薬品などにペグを結合させることを「ペグ化」、ペグ化されたお薬のことを「ペグ化製剤」といいます。
ベスレミは、インターフェロン アルファ-2bにペグを結合させることでインターフェロン アルファ-2bが体内で吸収分解されるのを遅らせるようにした「ペグ化製剤」で、ロペグインターフェロン アルファ-2bと呼ばれています。これにより、2週間に1回の投与で治療を行います。
真性多血症では、造血幹細胞レベルでJAK2遺伝子の変異が生じ、それによって血液細胞が異常に増えてしまいます。(真性多血症とは 参照)
ベスレミの主成分であるロペグインターフェロン アルファ-2b は、遺伝子変異のある造血幹細胞の増殖を抑える作用や、体内の免疫を調節する作用などによって、血液細胞が過剰に造られないようにすると考えられています。