監修 愛媛大学大学院 医学系研究科
血液・免疫・感染症内科 教授
竹中克斗 先生

真性多血症の原因

なぜ真性多血症になるのですか?

ドクター

血液細胞は、造血幹細胞が分裂することで造られます。正常では、血液細胞の数は一定の範囲になるよう調節されています。
しかし、真性多血症では、造血幹細胞のJAK2ジャックツー遺伝子の変異によって、血液細胞を増やす命令が発信され続けてしまいます。その結果、血液細胞が異常に増えてしまうのです。

真性多血症の患者さんでは、95%以上にJAK2という遺伝子の変異がみられます。JAK2は、骨髄で造血幹細胞から血液細胞が造られる際に重要なはたらきをする分子です。JAK2遺伝子に変異があると血液細胞を増やす命令が発信され続け、その結果、赤血球や血小板、白血球が異常に増えてしまいます。

図

赤血球:全身に酸素を運搬します。
血小板:血管が傷ついたときに血液を固めて止血します。
白血球:体内に入ってきた異物を攻撃します。

真性多血症を知る