本態性血小板血症とは

どんな病気?

  • 本態性血小板血症ほんたいせいけっしょうばんけっしょう(Essential Thrombocythemia:ETイーティーとも呼ばれます)は、血液を造り出す細胞である「造血幹細胞ぞうけつかんさいぼう」にJAK2ジャックツーCALRカルレティキュリンMPLエムピーエルと呼ばれる遺伝子の変異が生じることにより、血液に含まれる細胞(主に血小板)が異常に増えてしまう病気です。
  • ●血液中の血小板が増えることで、血液の流れが悪くなるため、頭痛やめまい、手足の先が赤くなり痛みを感じるなどの症状がみられることがあります。また、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症が起こる危険性もあるため、これらを予防する治療が必要となります。
  • ●本態性血小板血症は、ゆっくり進行する慢性の病気です。すぐに命にかかわる病気ではありませんが、長い経過の後に、急性白血病や骨髄線維症こつずいせんいしょうといった別の病気に移行することもあり、定期的に診察を受け、治療を行っていく必要があります。

本態性血小板血症は、
日本では年間で10万人あたり1~2.5人程度に
発症するとの報告があります。
女性にやや多くみられ、
60歳前後で診断されることが多いですが、
40歳未満で診断されることもあります1)

1) 小松則夫.綜合臨牀.2007; 56: 1417-1428.

血液細胞が造られるしくみ

  • ●血液には、液体である「血漿けっしょう」と、血小板、白血球、赤血球からなる「血液細胞」が含まれています。
  • ●血液細胞は全て、骨の中にある「骨髄」という組織において、造血幹細胞が増殖し分化することにより造られます。このことを造血ぞうけつといいます。

正常の場合

正常な造血においては、これらの血液細胞の数は一定の範囲になるように厳密に調節されています。

本態性血小板血症の原因

  • ●本態性血小板血症では、造血幹細胞レベルでJAK2遺伝子などに変異が生じ、それによって血小板が異常に増えてしまいます。白血球の増加がみられることもあります。

本態性血小板血症の場合

*JAK2遺伝子のほかCALR遺伝子、MPL遺伝子など

本態性血小板血症の患者さんでは、全体の約90%に「JAK2」「CALR」「MPL」のいずれかの遺伝子の変異がみられます。これらの遺伝子の変異によって、細胞の中で血液細胞を増やす命令が発信され続けてしまうことがわかっています。(本態性血小板血症の診断と検査 参照)

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